第3話〜それぞれの物語Part1〜 【AM0:00】 0時丁度に、島全体を通して聞こえるスピーカーから柳葉の声が聞こえてきた。 柳葉「はーい、午前0時になりましたー。今までの死亡者を報告しますー。    3番、青ヴェノ君、20番 タイ人君ですー。まずまずのスタートですね。    あー、それと武器支給の件ですが、同じキャラでも同じ武器を支給された人もいれば、そうじゃない人もいますー。    次に禁止エリアをいいます。午前2時から北の岬、午前6時からゲームセンター、午前10時から神社ですー。    それじゃぁまた12時にお会いしましょう。」 〜〜ゲームセンター〜〜 青カイ:「約束・・・・・ですか?」 青ザッパ:「ああ。」 そして青ザッパは、壁に貼ってあったポスターをはがし、裏になにか書き始めた。 青ザッパ:「(この首輪にはマイクが付いていてな。俺たちがしゃべっていることは全部柳葉達に筒抜けだ。       俺と一緒に行動するのは構わないが、これから言う条件を呑んでもらう。)」 青ザッパ:「・・・Dジョを探してくれ。それと信用できるプレイヤーでも、攻めてきた相手は殺す事。」 青カイ&ローター「えっ!」 青ザッパはそういうと、最後にこう書き足した。 「俺はこの島を出る方法を知っている。」 ローター:「待ってください。貴方はなぜ、そんなに詳しいんですか?まるで知っていたかのように・・。」 青カイ:「それに、信用できるプレイヤーを殺すなんて・・・・。」 青ザッパ:「・・・まだ今の段階では言えない。それに、俺達から殺しに行く訳じゃないぜ。       要は、向こうから来た場合は容赦するな、と言う事だ。       それにこの方法は俺達以外全員死ななきゃ実行できない・・・。嫌なら今ここで俺と殺しあうか?」 そう言うと青ザッパは持っていたナタを一振りして、その矛先を青カイとローターへ向けた。 青カイ:「いえ、俺達は貴方を信用しています。それに貴方ほどのプレイヤーがいれば心強い。」 ローター:「足手まといにならないように頑張ります。」 青ザッパ:「そうと決まればこんな所に用はない。6時から禁止エリアらしいからな・・。       どこかいい場所を見つけてお前達は睡眠を取れ。いざとなった時動けないぞ。」 ローター:「いいんですか?それにその間に敵に襲われたら・・」 青ザッパ:「俺が起きて見張っている。武器はこのタイ人の銃があるからな・・。それとお前達の武器はなんなんだ?」 青カイ:「日本刀・・。」 ローター:「サングラス・・ってこんなんでどう戦えと・・。ん?」 ローターはサングラスをかけた。 ローター:「このサングラス、暗視用ですよ!でも使い道が無いですよね・・。」 青ザッパ:「いや、暗闇で明かりを灯せば敵に見つかりやすい。暗いままで見えるって点はそのメガネは使えない事もないぞ。       しばらくはこの銃が頼りだな・・じゃぁ行くぞ。」 〜〜民家〜〜 白闇慈:「扇子・・・まぁ大体予想は付いていたんだが・・・ちっ。      ということは他の闇慈使いも扇子が支給されたって事か・・・。こりゃぁ現地で武器調達するしか無いみたいだな。ん?」 ガレージに置いてあった車を見てひらめいたように白闇慈は微笑した。 白闇慈:「・・でっかい土産になりそうだぜ・・ふん。」 〜〜灯台〜〜 青アクセル:「・・本当に誰も来ないの?」 黒ミリア:「ええ、このレーダーには相手の位置情報、それと名前まで乗っているわ。」 青アクセル:「ふーっ、便利よねー、そんな武器貰って。        あ、でもさー、そのレーダー見ながら逃げ回ってれば殺される事は無いんじゃない?」 黒ミリア:「さて・・どうかしらね。質がいい武器だとは思うけど、これ一つ持ってたって人は殺せないわ。       それと、レーダー持ってるのは私だけじゃないかもよ?       まぁ、持っていたとしても、ここに殺しに来るとは限らないけど・・。」 青アクセル:「武器支給されたのはいいけど、私銃の使い方なんて分かんないよー。ミリ姉さん、分かる?」 黒ミリア:「多少はね・・。でもいいの?私一人で貴方を守りきれるか分からないわよ?」 青アクセル:「・・・私の命、貴方に預けるわ。」 黒ミリア:「・・・・そう。」 【AM3:00】 〜〜森林地帯〜〜 ???:「やっ・・やめろっ!!」 悲痛のような叫びが辺りに広がった。 田中:「やめてくれっ!僕が何をしたって言うんだ!!」 田中が手を上げて叫ぶ。 リュック:「理由なんて無いよ・・。このゲームのルールに則ってキミを殺そうとしているだけさ・・。」 リュックのトカレフが田中の背中にピタリと標準を合わせた・・。 田中:「ひぃっ・・ぼ、僕を殺したらキミも死ぬよ・・?」 リュック:「ハハハ、今更何を言うんだい?命拾いなら天国でゆっくり言いな!」 ドンッ!!ドガァァァァァン!!!!! 銃?いや、そんな程度な爆発音ではない。辺り一面の木々から煙が上がっている。 田中は体に手榴弾を巡らせていたのだ。それも支給された個数全てを。 【出席番号32番 リュック死亡、出席番号21番 田中死亡、残り29人】 〜〜南の岬〜〜 Dジョ:「上手く行けばこの島を脱出出来るぜ・・。」 赤鰤:「本当?!」 Dジョ:「ああ、だけどこれだけは覚えておけ。たまたまここで会って、お互い殺意が無いから良かったものの、      もしやる気の奴が襲ってきたら容赦するなよ。」 白ミリア:「・・敵の居場所なら分かりますよ。」 Dジョ&赤鰤:「何?!」 白ミリア:「どうやら俺だけ武器が入ってないと思ったら支給された物はこれか。」 白ミリアはバッグから手の平くらいの探知機のような物を取り出した。 白ミリア:「相手の居場所、名前まで載ってる。だけどこれ持ってたって戦えないですけどね。」 Dジョ:「・・・たしかミリア使いはもう一人いたよな・・。」 赤鰤:「強キャラいいな・・。」 ・・・・その時だった。 《パララララララララ!!!!》 マシンガンの音が辺りに響いた。 Dジョ:「敵襲!!」 赤鰤&白ミリア:「マシンガン!?」 のびた:「僕が・・僕が生き残るんだ・・。」 Dジョ:「散れ!岩場に隠れろ!!一箇所に固まってたって的になるだけだ!!」 のびた:「逃げても無駄だよ・・!僕の武器は最強なんだ・・。」 赤鰤「(どうします!?)」 Dジョ:「マシンガン相手じゃ分が悪い!先に言っておくが、俺たち全員生き残る事はまず不可能だ。      お前ら二人先に行け!ここは俺が食い止めてやる。・・・それと、青ザッパにこれを渡して欲しい。」 白ミリア:「・・・え?」 Dジョ:「レーダーを持ってるお前が一番効率がいい。真っ先に青ザッパの所へ行け。      赤鰤は武器でサポートしてやれ。生き残る方法はそれしかない。」 赤鰤:「・・お二人の関係は一体・・・?」 Dジョ:「どうやら話してる暇は無いみたいだぜ。」 のびた:「何をぶつぶつしゃべってるんだい?君たちはここで死ぬんだよ。」 Dジョ:「行け!!!!!」 白ミリア「・・・絶対生きててくださいよ。」 赤鰤:「借りが出来ちゃいましたね。」 そして二人は走り去った。 のびた:「素直に逃がすと思うかい・・・?考えが甘いよ。」 のびたはマシンガンの銃口を走っていく二人に向けた。 Dジョ:「甘いのはどっちだ?」 のびた:「え?」 ズッ!・・・鈍い音だった。気がついたらDジョの手にはナイフが握られており、その刃はのびたの腹に刺さっていた。 のびた:「・・・なっ・・。」 Dジョ:「真下に敵がいるのに銃口をあさっての方向に向ける馬鹿が何処にいる?      性能だけに頼ってちゃいつまでたっても勝てないぜ。」 のびた:「そ・・ん・・・な・・・。」 【出席番号24番 のびた死亡 残り28人】 ???:「・・馬鹿はどっちだ?」 Dジョ:「誰だ!?」 《うわぁぁぁあぁぁぁ!!!!》 【出席番号23番 Dジョ死亡 残り27人】 辺りにこだまする叫び声。不意打ちとはいえ、Dジョを一発で仕留める相手とは? それぞれの物語Part1(終) 次回〜それぞれの物語Part2〜